2015年12月30日水曜日

子どものように悩んでいる



甥っ子がベランダでキャンプをしていた。
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家の用事があって、山手線のとある駅へ行った帰り道のこと。

喫茶店でホッと一息しているときに、
ふとNinja Anatomy を買ってくださった方の顔が浮かんできた。

この駅の近くの治療院の先生だ。


電話をすると久しぶりの明るい声。

模型はメンテナンスが必要な様子なので、
「今から受け取りに伺います」というと
サラッとおっしゃった。


「大丈夫? 喫茶店にまだ入ったばかりだったら、
 もったいないでしょ?」


そうそう、この感じ。思い出した。
この人は超多忙なのに素朴な感性を持ってる方だった。


治療院に行ってしばし、その活躍ぶりを楽しむ。(話をする)
大掃除なので今日は休みだったのに電話が鳴り止まず、
結局午前中は治療で潰れてしまった、という。

師匠から離れ自分で考え続けてきた、
そういう人の言葉はおもしろい。

腕が上がれば患者さんが次の患者さんを連れてくるから
1人にかける時間をどんどん短くしなければならなくなって
技術革新が起きた。すると患者がまた増える。
必要に迫られて技術革新が生まれる、その繰り返しだよ。

とか。

結局自分で考えるしかないんだよ。
誰かがその道具を持ってないか、って探してたってダメで、
道具は自分で作っていくんだから。

とか。


そして時折、バタン、とソファーに倒れ込み、
「こんなこと言ってたって治せなきゃダメなんだよ〜!
 何で治んないんだよ。下手くそなんだよ俺がー!」

と叫ぶ。患者さんの姿が浮かぶようだ。

そうそうこの感じ。

この人はずっと考えて苦しんでいる。
紹介しないでって言っても患者さんはどんどん増えていく。
生まれ変わったら絶対に違う仕事をやるよ! と言いながら
「また数日休んで年が明けたら患者さんがいっぱい来るんだ。
   苦しいなー!」
と言いながら。

苦しそうだけど顔が明るいのだ。


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